NPO法人オーソティックスソサエティー会員
日本靴医学会準会員・日本義肢装具学会会員             

インソールの話「嘘!本当?」

歩き方に目を向けない医療・科学!!
「靴のフィッティング」や「足や膝など下肢の痛み」などの悩みについて、「歩き方の良し悪し」を通じて考えます。20年間、歩行を通じて「インソールの製作」をしてきた者だから言える、「歩き方とインソール」の貴重なお話です。

1.インソール(足底板含む)に対する疑問が出発点!

・「インソールで調整する」という考え方を初めて知ったのは20年前。パンプスを履きたいけど履けない方やパンプスを履いても足を痛めない予防のために、中敷きにパッド部品を貼り付けて、アーチを作り、足趾を動きやすくし、踵を安定させてフィット感を向上させるのが主目的で始めた技術。当然、「歩き方」を見ながら調整してゆくことが当たり前のことでした。この頃からすでに、足裏の型を取ってインソールを製作するなんて言う発想はまったくなかったように思います。
当時(20年前)から病医院で装具業者が製作する足底板(インソール)があったけれど、彼ら以外では数少ない健康靴専門店を除いては「オーダーインソール」の言葉自体が一般的ではなかったし、知られてはいなかった。
・当時、「歩き方」を見ながら微調整し、仕上げてゆくことが当たり前の私にとっては、装具業者の足底板の製作法(足裏の型を取り製作)を聞いて納得いかないことばかりでした。その上、体験されたお客様の評判も決して良いものとは言えませんでした。
・静止した(歩いていない)足裏の型をもとに製作したインソールに効果があるという理屈がまったく理解出来ませんでした。その場で、実際に歩いていただき、「痛みや歩くことが楽になった」という客観的な効果の検証がほとんど行われずに、提供されている現実を見るにつけ気が重くなります。
・20年を経た現在もこの製作法が主流であり、技術的にはほとんど何も進歩していないのが実状。当時よりも「オーダー・インソール」を名乗る靴店や販売業者が巷に氾濫している現在の方が、消費者、患者にとってはリスクが増加しているように思います。
・「歩き方の良し悪し」が足や膝など下肢の障害に大きく影響していることを、医師、医療従事者はじめ靴店や消費者もそのような認識がほとんどありません。「歩き方を見ない」で作られたインソールが、症状を悪化させている例も多々あるというのに、製作者も消費者もまったく気づくことなく成り立っているビジネスです。